土曜日の夜、以前はこんな風に近所の友人や知り合いが集まって夕食を一緒に食べた。
祖父が賑やかなことが大好きで、自然と人が集まった名残だ。

これまでは、母が取り仕切っていたが、診察の後に人をもてなすなんて気力もなくなってからはしばらく、こういう集まりもしなくなっていた。

今日は、母の代わりを、真理絵が全部引き受けてくれた。
最近は、モデルというより、パーティーそのものを取り仕切る仕事をしているから、真理はこういうことを本職にしてるプロだ。


「おばさん、大丈夫だった?」

「うん…ちょっと疲れたんだと思う。今日は患者さん溢れてたからね」

私と森谷さんは、真理絵の指示に従って、
近所の寿司屋に出前を頼み、
涼平さんに適当に、お酒を持って来てもらうように連絡した。

いつもは、こういう時、
母もできる限り手伝うというのだが、

さすがに何かする気力がなく、疲れたと言って、部屋に戻ったまま出てこない。


夕方には、食堂のテーブルに料理が並べられて、
父と、母が入って来て、全員が揃った。

家のテーブルは、祖父母がいた頃から
使っているもので、
六人なら補助椅子なしで座れる。

父も母も兄も、いつもの席に座ってしまったから、
私は、森谷さんに自分の席を譲り、
真理絵と向かい合って座った。

隅の席は涼平さんが、仕事が終わってから
来ることになっていた。