~Lion Kiss~

復讐するは……

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「キスしたんでしょ?なに、好きなの?」

週末、柚希とショッピングに繰り出した私は來也とのことを全て話した。

「変だよねー」

私は代官山駅から程ない距離にある、カフェの天井を仰いだ。

ガラス張りの天井から下がる、透明なシェイドのランプをボケッと眺めながら、私は呟くように言った。

「嫌いじゃないの」

柚希は、眉をあげて頷いた。

「そりゃそーでしょーよ。そんなイケメンで、イイ身体してて、あんたの為に息切らせて駆け付けるような男、嫌いになる要素がないわ。しかも元恋人から守ってくれてさ」

柚希はニヤリと笑った。
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