~Lion Kiss~

幸せの中の不安

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週明け。

「マヒル、おはよ!」

給湯室でコーヒー片手にスマホを見ていた私に、菜穂さんが微笑んだ。

「おはようございます、菜穂さん」

「なーにー?彼とライン?」

いたずらっ子みたいな瞳で、菜穂さんが私を見る。

「今晩、彼が出張から帰ってくるんです。で、手料理でも作ろうかなって」

「有川物産の王子様ね」

照れ臭くてぎこちなく私が笑うと、菜穂さんは肘で私を小突いた。

「出逢って一ヶ月目で同棲するなんて、マヒルってば、やるわねー。
やっぱ、スレンダーなのに出るとこ出てる美人は特だわー!」
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