白と黒のコーヒータイム
「真柴ちゃんってやっぱ理系よね?」

「物理学も化学も好きですよ。」

さっきよりも爽やかに微笑む姿は強さを含むものだということがよく分かった。

成程、真柴という可愛らしい後輩はなかなかの曲者かもしれない。

「縁遠い話だわ。…でも真柴ちゃんと話してるの楽しいかも。」

「私もです。国見さんのネイルを見て新しいのにしたくなっちゃいました。私、国見さんのセンスの良さが好きなんです。」

「本当?嬉しいな。」

自分でも人に影響を与えられている、たとえお世辞だとしても嬉しくて国見ははにかんだ。

気持ちを切り替える為としたネイルだったがやはり心機一転、新しいことを始めないと何も変わらないんだって思い知る。

「それはそうと国見さん、今回の恋愛ステップアップの件。最後はちゃんと考察してくださいね?」

「…コーサツってなに?」

真柴の世界は新し過ぎて国見には少し刺激が強すぎたかもしれない。

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