生徒に恋しちゃいました
2.担任のセンセイ side広人
彼女の白く華奢な手をそっと握った。
その手は驚くほど柔らかく、あたたかい。

彼女の体温が触れた指先から伝わってくる。

「いち、に、さん、し・・・」

俺は声に出して、ゆっくりとカウントを取る。

あと一息で10を数えるというところで、彼女が叫んだ。

「だめ〜もう無理! 気持ち悪くて限界!!!」

俺の手はゴミでも捨てるかのように、勢い良くはねのけられた。

上目遣いに彼女の様子を伺うと、俺が見ていることなど気づきもせず、真っ青な顔でこみあげる吐気を我慢しているようだった。

「残念。10秒もたなかったから、やり直し」

俺がそう言うと、彼女は心底嫌そうな顔をこちらに向けた。

「えー、結城くんスパルタ過ぎるよ。
私の男性恐怖症は筋金入りなんだから、もう少しゆっくり進めようよ」

「ダメー。甘えは許しません」

「鬼!!悪魔!!」

子供のように可愛く抗議してくる目の前の女は俺の担任の先生だ。

背は150㎝ちょっとしかなくて痩せ型。
胸も全然なく、多分Aカップ。


黒髪ストレートの髪を顎のあたりで切り揃えている。
ファンデくらいは塗っているのかも知れないけど、男の俺から見るとスッピンかと思うような薄化粧。

初めて会った時は中学生だと信じて疑わなかったし、今だって自分より5歳も年上とはとうてい思えない。

















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