フリージアとアスチルベ
02 サクラソウのスタート



気が付いたら教室に戻り、暁兄ちゃん...青柳先生も教室に入ってきていた。


「それじゃあまずは俺の自己紹介。

青柳 暁、今年26になります。
担当教科は美術です。ちなみに数学の免許も持ってます。

担任を持つのは初めてなので緊張しますが、みなさんと一緒にこの地で成長していけたらな、と思っています。」


そういってお辞儀すると、教室は拍手で包まれた。


「それじゃあ、俺の自己紹介はここまでにして、みんなの自己紹介ということで。

じゃあ、1番の子と40番の子でじゃんけん。勝った方からはじめてくださーい。」


立ち上がってじゃんけんをしたのは1番の柊くんとおそらく40番の女の子。

32番の私としては先に終わらせたいから勝ってほしいところ。

だが、じゃんけんに勝ったのは柊くん。


「じゃあ、1番の子どうぞ。」

「出席番号1番、井上 柊です。
ひいらぎって書いてしゅうって読みます。
中学校ではバスケをしていました。
人見知りなので話しかけてくれると嬉しいでーす!」


そういって座ると、クラスのみんなからクスクスと笑い声が聞こえた。

その後続いた自己紹介は、もちろん私のところにも回ってきた。


「32番、三井 那瑠です。
趣味も特技も特にありません。
1年間よろしくおねがいします。」


昔から苦手だった自己紹介をなんとか無事(?)終え、その後すぐに自己紹介の時間は終わった。

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