♡放課後みすてりあすいーつ!♡
姫宮邸へようこそ
地図の通りに歩くと、五分ほどで綺鳴の家に着いた。
けど。
「……」
「……」
インターホンを押した後に、一つすっかり忘れていた事があったのに気がついた。
ギギィッ
後悔してももう遅い。
もう後戻りは出来ないからな、と言うように重厚なドアが開いた。
「来栖 時音様と国吉 美色様でございますね?綺鳴お嬢様からお話は伺っております。お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
キッチリと燕尾服を着こなした初老の男性が、恭しく頭を下げる。
瞬間、私と美色は内心で思い出したことを叫んだ。
綺鳴は、姫宮グループのお嬢様だったーー!!