もう愛情を求めない
救いの手
目を開けると、隣にすやすや眠る山中さんがいた。
そして私を大切そうに包んでいた。
普通に一つのベッドに、二人で並んで寝ればいいのに。
彼からのカバーを外し、時計を見ると8時過ぎ。
本来ならば学校に行かなければならない。
しかしあんなことを思い出したせいで、急いで支度しようという気にもならない。
とりあえずもう一度シャワーを浴びた。
元の服に着替え、一度山中さんの様子を確認する。
すると彼は起きていた。