□第五章 厄介な後輩、登場。 




毎朝の日課のトイレ掃除を終えて事務所に戻ると、いつもよりにぎやかだった。





その中心にいるのは金子。
どうやら私の地元の駅の売店でお土産にと買った、栗入りのどらやきをくばっているらしい。

「いいなぁ、旅行。温泉?」

「莉央の……、いえ友野さんの実家に遊びに行ってきました」

「おぉ! 相変わらず順調だなー。結婚の挨拶か?」

「さすがにそれはまだ」

なんて話していた金子が、私に気づいて王子様スマイルで微笑みかけてくる。

ってか! わざわざ私の実家に行ったとか、言わなくてもよくないか!?
お前、そう言えばみんながからかってくるってわかってておもしろがってるだろ!

「莉央、今度実家の住所教えて。泊めてもらったお礼になにか送りたいから」

「いえ、お礼なんていらないですよ。父と母にむりやり引き止められて泊められたんですから、気にしないでください」

ひきつりながらそう言う。

「金子さんと友野さんって、本当に付き合ってるんですねー」

と、背後から聞き慣れない声がして振り返ると、なぜか二課の新人の男の子がちょこんと椅子に座っていた。


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