見合いって!(短編)
一度は、してみたいと思っていた見合い。

年齢も25歳となったし、女としては、ほどよい年頃だと思った。





あるとき、叔母さんから「よい人いるから会ってみない?」なんてお呼びがかかった。


相手は、30を過ぎて会社から独立したらしい、とだけの情報で、釣り書きみたいなものもない、紹介だけの形式だった。


気楽に会うだけと引き受けてしまう。



後から聞いたが、他の人(私の友人)に声をかけてみたら、会わずに断られたから、私に話しが回ってきたそうだ。

たしかに…
あの友人なら、会わずに断るのも納得した。


会わなければ、わからないし、紹介とかは、単なるきっかけにすぎないと私なら思うのだが、その友人は、昔からとかく紹介が大嫌いなのだ。


そんなわけで、私が現在その男性を目の前にしている。

二人だけで食事をしながら談話。


しかしながら、私って飲めないのでノンアルコール。
話しは、仕事の話しや尊敬してる人の話しを聞く。
私自身に興味なさそう。
しかも、尊敬してる人がとても有名な人で、たしかにすごい人だと認識しているが、私個人的に好きでない人だった。

そんな人をとても嬉しそうに誉め讃えるのを見ていると、少し引いてしまった。

悪い人じゃない印象だったんだが…


会話しているうちに、さらにどん引きしてしまうことを言われてしまう。


まぁ、どう見てもかわいいとか言えない地味な私なんだが…
だからって、あまりの興味のなさ加減もあんまりだと思った。

つい他の友人のことを薦めてしまい、これが叔母の反感をかってしまう。


そんな会話だったのだが…
時間もそこそこ経った頃、私が受けたどん引き発言。
「子どもが産めるなら、ママさんだってよいんですよ。」目の前の男は、そう言ってのけたのだ。


私より、叔母のがよいってことか?
まぁ、私も好感を持っていないからか、その言葉を『子どもを産める女であれば問題ない。』んだなと思った。

その発言のせいで、私からの会話は、ほとんどなくなってしまったんだが…


そんな感じもわかることなかったように、その日は、終わった。









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