強引な次期社長に独り占めされてます!
だから希望は無いんだったら。

「……えーと。じゃ、中華にしましょうか?」

近くに見えた中華飯店を指差したけど、あっさり首を振られる。

「やだ。昨日の昼も俺はラーメン」

そう言えば、主任はいつも出前だよね。

「では、パスタとか?」

「女子は好きだな~。洋食系のお洒落な店」

「反対するなら自分で決めてくださいよ!」

唇を尖らせたら、クスクスと笑われた。

笑うくらいなら何か意見を……言っているけど、代替え案を出して欲しいんですが!

「じゃあ、ファミレスにしましょう」

「そんなんでいいのか?」

「そんなんでいいですよ。和食も洋食もあるでしょう」

「ここぞとばかりにフレンチとか言わないのな?」

……フレンチ?

主任のキョトンとした顔に、私も似たような顔を返して瞬きする。

白いお皿に乗っている、綺麗なテリーヌを思い浮かべて、ちょっとだけ顔をしかめた。

「マナーなんて知りません。きっと緊張して食べた気になりませんし。それにそういうお店ってドレスコードありますでしょう?」

気楽なフレンチもあるでしょうけど、さすがにジーンズのノーネクタイは駄目じゃないかな。

フレンチって高いイメージがあるし、さすがにそれを部下の私と『割り勘しましょう』とはならないと思う。
いくらなんでもそれは申し訳ない。

「最近はそうでもないけどな。まぁ、ファミレスでいいか」

そしてファミレスにつくとお子様ランチを注文されそうになって、さすがに噛みつく。

「確かに私は、年齢のわりに子供っぽいことしているかもしれませんが、それはないです!」

「いや、ほら。ハンバーグにパスタに、海苔巻きもついてるし、和洋折衷だろ?」

キリッとして主任が言うから、思わず頭を抱えそうになった。

「真面目な顔をしてからかわないでください!」

「ああ、それはすぐに理解したんだ」

そんなことを言いながら、もちろんお子様ランチは遠慮して、ご飯をおごってもらうとすぐに家に送ってもらった。

……何だろう。なんだか不思議な気分になった一日だと思う。









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