ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
奈緒の気持ちを受け取れない事を伝えた日から、ますます奈緒の事が頭から離れなくなっていた。


奈緒、元気になったかな?

もう大丈夫かな?


って。


俺が原因なのに……


俺達は1、2ヶ月に一回のペースで集まって飲んでいる。

だけど、あの日以来、奈緒は誘っても集まりに来なくなった。


年末に忘年会をする事になり、またみんなで集まった。

だけど、待ち合わせ時間を過ぎても奈緒はやっぱり来ない。


「なぁ。今日も奈緒、来ないのか?」


綺那なら、何か知っているだろうと思い、聞いてみた。

だけど、


「あぁ……、うん。仕事が忙しいから、無理だって」


そう言って、ため息を吐いた。


そっか……


俺が奈緒の事を気にしていると、奈緒の気持ちを知っていたのであろう陽輝に、


「中途半端に優しくするなよ。その方が、奈緒が傷付く」


と言われた。


そうかもしれないけど、奈緒と会えない事が、俺はすごく寂しかった。

奈緒は、昔からいつも俺の隣で笑っていた。

だから、こんな風にみんなで集まっているのに、その場に奈緒がいない事が寂しく感じた。

奈緒が俺の隣で笑っている事が、いつの間にか当たり前になっていた。

奈緒の気持ちを断ったくせに、そんな事を思うって、


俺って、勝手だよな……


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