素直に頷けば、美和さんはちょっと驚いたようにして、それから嬉しそうに満面の笑みになった。



「いいなぁ!デート!!私もデートしたい!!」


「え、」


「もちろん、旦那と2人で!あのやんちゃ坊主抜きで!!」



ぐっと手に拳を握った美和さん。


旦那さんは平日単身赴任でいないんだし、大変だろうなぁなんて、わからないなりに思う。



「手ぇつないでさー、顔寄せ合って水槽覗いてさー。はぁ、うらやましい」



うっとり宙を眺める美和さんに、私はちょっと困ってしまった。


だって。



「えっと、手もつないでないですし顔も寄せ合ってませんよ」


「……はぁ?」


「はぁ?って言われても、」


「え?付き合ってないの?」


「はい、そこまでは……。ただデートに誘われただけです」



ちょっと肩を持ち上げて言えば、美和さんは最大級のため息を吐きだした。



「そうなの?えぇ?信じられない」



そんな事言ったって、この間知り合ってちゃんとデートしたの初めてだし。


だから付き合うなんて、そんなすぐにはならなさそう。