臆病者達のボクシング奮闘記(第五話)
打たれてニコニコ
 
 土曜日の練習。一年生達は、スパーリングをする事になった。有馬と白鳥は大崎の、康平と健太は相沢の相手をする。

 康平と健太は、相沢とスパーリングをするのは初めてだった。


「相沢は運動神経が悪いから、手加減出来ないからな」

 飯島に言われて、二人は緊張した面持ちでシャドーボクシングを始めた。


 最初は白鳥と大崎がリングに入った。

 この二人のスパーリングは、打ち合いになる場合が多い。今回も最初から接近戦になった。

 白鳥は今までと違い、腰高にはならなかった。二ラウンドの間に、二度スタンディングダウンでカウントを数えられたものの、彼は果敢に打ち返した。


 リングを出る白鳥に、飯島が言った。

「いいぞ白鳥。ただお前は、ブロックに頼り過ぎなんだよ。もっとボディーワークやフットワークで、的を絞らせないようにしないとな」


 白鳥と入れ替わりで、有馬がリングに入った。

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