優先順位


「東出さ〜ん。いつも慎也と遊んでもらってるんだからいいじゃ〜ん♩」

慎也と同じグループに入ってる
工藤 美雨(クドウ ミウ)に嫌味たらしく教室の隅から叫ばれる。

「ごめん澪。今日は拓也を...」

なんで、

「なんで、だって...」

「俺言ったよな。付き合う時。
友達を優先するって。」

私の言葉を遮るように冷たく言い放つ。
多分。私の引かない態度にイラついてきたのだろう。

付き合う前に言われたことも覚えてるし、ちゃんと理解して付き合った。
だけど、いざそれを目の前にされるなんて...増してや、私の約束を破ってクリスマスに...。

「わかった。」

私は、慎也の顔を見ないで教室から逃げるように去った。
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