夜闇に咲く

外面鬼 内面仏

そのままどこかに連れていかれる、と思ったら首の後ろに一撃を入れられて、気づけば、暗いばしょに両手両足を拘束されて吊されていた




───幼い頃の記憶が、どす黒いものと一緒に、体をむしばむように湧き上がる





「ご、ごめんなさい!僕が、悪いからぁぁっ!!許して……!!
お母さま!お父様!ごめんなさい!ごめんなさい!許して……ゆるして……」


    



体が一瞬こわばって、心も締め付けられるようだった。

口から出るのは謝罪の言葉
その目に見えているのは過去のそれだった



「ごめんなさい……ごめんなさい……っ」



ふすまがしずかに開き、暗かったそこに光が入る。


「起きた……か……?」




ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、





「僕が悪いからぁっ!!!!もう許して!おかぁさま!おとうさま!やだ!これいじょうしちゃやだぁっっ!!!」






だめ……やだ……ごめんなさい、僕が悪かったです。
もう無理だから。僕が悪いから。

「僕が……死ねば……いいんだよね………わかっ……た……ごめんなさ、っ僕なんて産まれなけれ…」
「おい、」






ビクッ







急に肩を触れられた。






父親の、あの姿と重なる。






「あ……うぁ……すいま…せ………ッ」







極度のストレスからか、目の前がまた暗くなってゆく。







頬を冷たいものが流れていくのが最後にわかった。
また泣いて、ごめんなさい、とうさまかあさま
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