地味子さんの恋愛事情
Chapter5□今日も兄と弟に愛されています
どちらも選ばないと言う結末で終わった…と思ったのは、私だけだったみたいだ。

「社長、仕事ですよ」

今日のスケジュールの確認をしている私に、竜馬が後ろから抱きしめてきた。

「次の会議まで補充させて」

竜馬はふうと息を吐いた。

補充って…私は糖分か塩分ですか。

「桃子はどっちも選ばないって言ったけど…それって、まだまだ俺たちに脈があるって言うことだよな?」

「えっ?」

訳がわからなくて竜馬の方に顔を向けたら、
「――ッ…」

その瞬間を待っていたと言うように、唇を奪われた。
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