たくさんの木々が並ぶ自然に溢れた閑静な住宅街。


見渡す限りに家の向こう側に緑が広がっていて、空気がとても澄んでいる。


空を見上げれば、青々とした大空に真っ白な飛行機雲が長く長く線を描いていた。


私はひとり、たったひとつの目的地を目指してこの静かな住宅街を歩く。


今日は土曜日なのに、子供たちは誰ひとりとして外へは出ていなかった。


6月下旬、まだ真夏日ではないものの、今日はとても暑くなるとお天気ニュースで言っていた。


今の時刻は3時過ぎだから、子供たちはきっとおやつを食べにでも家のなかに入っているのかな。


なんて考え事をしていると、右手側に私の目的地が見えてきた。


その目の前までくると、私は表札に目をやる。


《新田》


そう書かれた表札を見て、胸が変にドキドキと緊張し始めた。