太陽を追いかけて


今の私はまだお母さんと比べるには小さな小さな存在だけど、この世界のなんの役にもたってないけど。


いつかはお母さんと同じくらい、大きな大きな大人になってみせるから。


誰かを助けて、支えて、笑顔にして。


あなたに会えてよかったとそう言ってもらえるように、一生懸命頑張るから。


そして自分の子供ができたら、お母さんみたいなお母さんになろう。


子供のことを一番に考えて、子供の夢を一番そばで応援してあげられる、お母さんみたいに私もなりたい。


……いつか、本当にいつになるかわからないけど。


大好きなお母さんに、とびっきりの恩返しをするからね。


だから今は、これだけ約束させて。


「……分かった。お母さんがもういいよって鬱陶しくなるくらい、お母さんのそばにいるからね」


私がにぃーっと俯きながら笑うと、お母さんは目に涙を浮かべながら嬉しそうに微笑んでくれた。


< 176 / 197 >

この作品をシェア

pagetop