太陽を追いかけて
今の私はまだお母さんと比べるには小さな小さな存在だけど、この世界のなんの役にもたってないけど。
いつかはお母さんと同じくらい、大きな大きな大人になってみせるから。
誰かを助けて、支えて、笑顔にして。
あなたに会えてよかったとそう言ってもらえるように、一生懸命頑張るから。
そして自分の子供ができたら、お母さんみたいなお母さんになろう。
子供のことを一番に考えて、子供の夢を一番そばで応援してあげられる、お母さんみたいに私もなりたい。
……いつか、本当にいつになるかわからないけど。
大好きなお母さんに、とびっきりの恩返しをするからね。
だから今は、これだけ約束させて。
「……分かった。お母さんがもういいよって鬱陶しくなるくらい、お母さんのそばにいるからね」
私がにぃーっと俯きながら笑うと、お母さんは目に涙を浮かべながら嬉しそうに微笑んでくれた。