いいじゃん、俺の彼女になれば。
なー。俺に話してみ?





「あれー。
なんで泣いてるの?」



大きな木の下にへたり込んでいるあたしの頭上に、ふわっと軽い男子の声が降ってきた。



続いて……。



その人は、あたしの横にスッとしゃがんだ。



誰?



ほっぺの涙をふきながら横を向くと、そこにいたのは……。



西高で1番人気のゆるふわ王子!



え?



なんで!?
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