☆腹黒王子に溺愛された悪女★
3、ドSはどっち


しかし、滝川もちゃんと考えたもんだ。
人気者の自分。
争いの標的になる女が私みたいな性格の悪い女なら構わないって?

こうして難を越えられる私だから、
奴は選んだんだ。

とことん利用されてんじゃん?

次に会ったら1発殴り飛ばしてみたい。


.........次に会ったら、


どんな顔をしてるんだろう。


思い出すのは、この前の優しい笑顔。
何を考えてるんだろう。
なんか...できれば会いたくない。
関わりたくない。





。。。。。。。。。。。



「櫻井さんが居なくなった後は、何様のつもり!って叫んでましたよ」

「だろうね」


休み時間、珍しく佐々木さんの方から寄ってきて、報告をしてくれた。

正直
今朝は驚いたと同時に嬉しい気持ちも少しあった。
まさか佐々木さんが言い返すとは...。


「佐々木さんは怒らないの?何様のつもりよって」

「一度言ってますから」

「そうだった」


振っただの騒いでた時か。
そーいや言われたなぁ。

佐々木さんは、主の居ない隣の席に座った。


「滝川くんの事、ほんとに何とも思ってないんですか?」

「ウザいと思ってる。」

「櫻井さんぐらいですよ、そう言うの」

「ちゃらんぽらん、じゃん」



...悪口?

いや、それは悪口じゃないぞ。
イメージを言っただけ。

佐々木さんは目を見開いて
言葉を失くした。


「.....なに?」

「ちゃらんぽらん!?」

「うん。しみじみしない男」

「な.......ッ!」


また興奮しだした。
今日の佐々木さんは荒れてるなぁ。


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