陽のあたる場所へ
第一章 

① 最悪な始まり


 

朝の舗道を、パンプスのヒールが蹴り上げて行く音が響く。



今更ながら、走るのにこんなに向かない靴はない、と思う。

学生の頃、走るのはどちらかと言うと速い方だったのに…。

急いでいるというのに、思うようなスピードが出ないし、足も痛い。
当然だ…見た目重視で、不安定な形をしているのだから。



どうして女性は、こんな機能的でない物を身体の一部にして、一日を過ごさなければならないのだろうか…

職種によっては、機能性重視の靴を履いて仕事ができる者もいるのだろうが、自分の場合は社外に出て人と会う事も多い。
何だかんだ結局は、働く大人の女性としての服を身につけるとなると、それに合わせてパンプスを履くことになってしまうのだ。
 
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