別れ話。
またね。


わたしには彼氏がいた。


ここ2ヶ月はいるのかいないのか分からない彼氏だったけれど。





5月16日土曜日。

わたしの気持ちをあざ笑うかのように、太陽はてかてかと輝いていた。


昨日からずっと、わたしは別れの台詞を考えている。


今日、彼氏に会ったら言おう。



わたしは妙にどきどきしていた。
少し後ろ向きなどきどき。




新宿に17時。


短く、わたしは頭の中のカレンダーになぐり書きをした。


だけど、すぐになぐり書きを消すことになる。



明るくはじける音と共に、彼氏からのメッセージが届く。



「やっぱ渋谷でもいい?それと、話したいことあるから。」



顔文字も絵文字もない、真っ黒で冷たい文だった。



「なんだ。こいつもわたしと同じこと考えてんのか。」

と思ったと同時に


「もしかしたら、ホワイトデーも誕生日も何もしてあげられなくてごめんね、なんて言ってサプライズをしてくれるかもしんない。」


なんて馬鹿なこと考えてた小さな小さなわたしを心の中で握りつぶした。






「いいよ渋谷で。」




わたしも負けずに冷たいメッセージを送った。





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