危険だって、いいじゃない!
英太の過去
思い返せば、こんな風になったのは小学3年生の頃からだろう。
小3の春、一人の女の子が転入生としてやってきた。
その子は僕の隣の席に座り、小学生とは思えないほど上品で綺麗でとても美しかった。
これが、僕の初めの印象。
普通ならきっと可愛い。という見た目的な印象を抱くはずなのに、僕はそのときとても美しいという内面的な印象を捉えてしまった。
そこからだろう。初めましての人を見た目ではなく内面を捉えて生活するようになったのは。
簡単に例を出すと
初対面の人を目の当たりにしたとき、あなたは最初に何処を見ますか?
と言うことだ。
普通の人なら顔、服装と言った大きいものを答えるだろう。
僕の場合は手の動かし方、歩き方、喋り方など行動的な面だ。
まあ、コミュ症などの人は後者が多いらしくあまりびっくりはしなかっただろう。
僕の場合、その初めの印象がずっと脳内にインプットされたままなのだ。
この女の子の場合、僕の印象は上品で綺麗な美しい子。
でも、その子は初めて皆の前に立ち緊張していたためおしとやかだったが本当はお喋りさんで運動大好きな元気な子だった。
友達とその子の話をしなければ本当の内面が分からなかった。
朝比奈裕の時もそうだ。彼の印象は完全なスポーツ系だったが、スポーツが苦手だと言うことは1ヵ月後に知った。
言うまでもなく、僕は妄想症らしい。
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