私達の恋愛事情。
手紙を受け取っていない??
「…琉衣は、あんたの靴箱に入れたって言ってたわよ??」
「俺の靴箱に、そんな物入ってた覚えはねぇよ。」
焦っているのか。
<素>でまくし立てる梨央に女共は驚きを隠せていなかった。
「…俺のせいって、何だよ。」
そう、低く、一言だけ呟いた梨央。
………………………もしかしたら。
この男は、ただ純粋なバカなのかもしれない。
「…昨日、琉衣はあんたを待って大体5時間ぐらいね…
1人で屋上で待ってたのよ?
この寒さのせいで今日高熱を出すぐらいね。」
私の話を聞いて絶句の表情を浮かべる梨央。
「………っ、俺、あいつの家行ってくる。
早退するって伝えてくれ。」
私にそう言い残した梨央は。
すごい勢いで教室から飛び出していった。
「……琉衣、良かったね……………。」
窓から、梨央が焦ったように走って学校から出て行くのを。
笑みを浮かべ、見ながらそう呟く。
私は、貴方が幸せなら反対しないわよ?
───琉衣。