私達の恋愛事情。
その日もいつも通り、女と遊んでいた。
遊ぶ、とは言っても話したりその程度。
帰りは…まぁ、色々とあるけど。
琉衣としたように、手をつないでもない。
抱きしめたりもしていない。
勿論、キスも。
できるわけ無い。
もしも、琉衣が浮気なんてしないでって言ってくれたら直ぐにやめるつもりだったし。
そんなとき、ふと、女が言った。
「ねぇ~、梨央って何であんな女とつきあってんのぉ??」
と。
こんな女に琉衣の事をいうつもりもなかったから、
「あの女???
俺、誰ともつきあってないけど?」
そんな事を軽々と、適当に口にした。
まさか、琉衣が聞いていたとも知らずに。
「……琉衣………。」
外で、琉衣。
と言う単語が聞こえた。
たぶんこの声は琉衣の友達の声だ。
琉衣っ……。
聞いていたのかっ!!!
思わず立ち上がる。