《華恋side》


「ままあ!」


学校に行かなくなって数日。


夢羽の前では笑顔でいようと決めたけど、ちょっと気を抜いたら泣きそうになる。


罰が当たったんだ。


夢羽が生まれた時に、誓ったのに。


この子だけを愛そうと。


でも、日向を好きになってしまったから。


「ままあ?」


「なんでもないよ、夢羽」


でもね、日向と会わないだけで、すごく不安なの。


もう忘れたいのに。


すべて忘れて、夢羽だけを愛したいのに。


「夢羽は大きくなったら何になりたい?」


ダメ。


夢羽がいるんだから。


笑わないと。


「んーとね、ムーね、ままになりたい」


「そっか。どうして?」


「だってね、まま、かっこいいもん」


ああ、この子の目には、私はかっこよく映ってるんだ。


もう無理。


「ままあ?」


夢羽の不安そうな顔が歪む。

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