お嬢様の秘密III

墓参り

-玲央side-


俺らが秋本家に行って数日後、俺は久しぶりに家で休んでいた。


奈々子様の件はまだはっきりしていないとユリから聞いた。


ユリはあれから毎日本家に行って仕事を覚えているようだ。


「ねえ、お兄様。私、出かけてくるね?」


ソファーぼーっとしていた俺に志穂が覗き込んできた。


「どこに?」


「うーん………。この格好見て分からないの?」


志穂は俺の前でクルッと回って見せた。


「………露出が多い。デートか?」


「そうよ。もう………お父様みたいなこと言わないでよ。」


プクッと頬を膨らませて俺に抗議してきた。


………親父と同じことを言うなんてな。


「私は1週間くらい帰らないからよろしくね。」


「1週間もか!?………あれか?」


「そうよ。お兄様も早くやりなさいよ。夏菜様なら大丈夫よ。」


「どこからそんな自信が来るんだよ………。」


後で躾ければ大丈夫かな。


「ところでお兄様。理央兄様のところ行かなくていいの?」


そういえば………兄貴は朝から出かけていたな。


「私は昨日行ったから。玲央兄様も行きなよ。」


志穂は俺に言うだけ言って、楽しそうに出かけて行った。


………俺も行くか………。

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