Butterfly
4.踏み出す一歩
睡眠時間は3時間。

寝不足のまぶたを開けた私は、どうしようかと悩みながらも、大学に行く準備を始めた。


(昨日はあれから、一応事情を説明したけど・・・)


父も母も、当然ながら心配そうに私の話を聞いていた。

友達に誘われ、ホストクラブに行ったこと。

そこで違法薬物事件があって、私も疑われて事情聴取を受けたこと。

誰の名前も出したくなくて、濁しながら話を進めた。

もう時間も時間だったし、疲れているだろうと気持ちを慮ってくれて、二人とも、私を責めたり話を掘り下げたりはしなかった。

『とにかく今日は休みなさい』

お母さんに言われ、話を終えるとすぐに自室のベッドに転がった。

思っていた以上にかなり疲れていたようで、そのまますぐに眠りについた。


(それでも、いつも通りのアラームでちゃんと起きたから不思議)


寝不足でも、疲れがすごく残っていても、目覚めた私は大学に行こうと決めた。

今日休んでしまったら、このままずるずると引きこもりそうな気がしたし、部屋にこもって、親に心配をかけるのもいやだった。
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