社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
第四章

第四章

カツカツとヒールの音を響かせながら、駅の構内を早足で歩く。行き交う人を巧妙に交わして、改札口を目指した。

忘年会シーズンだからか、改札の前では色々な年代の集団が待ち合わせをしていて、いつもよりもごった返しているように思えた。

腕時計を見ると、待ち合わせの時間まであと十分。できれば五分前には到着したい。

乗車カードをタッチして改札を抜けて、目当ての店まで足を早めた。

あれから宮本産業の担当者に連絡をとり、トントン拍子に話が進んだ。

私が苦手だと思っていた安藤さんは、ときどき「ん?」とひっかかることはあるものの思っていたよりも話を聞いてくれて契約に関しても前向きに検討してくれている。

今日はもっと話を聞きたいからと言われたのだけど、予定が詰まっていて就業後に食事でもと言われて了解した。

ときどきお客さんと食事に出かけることもあるし、なによりも今月契約をしてもらうために相手の疑問点や不安を全部解消しておきたかった。

「はぁ、はぁ……」

最近運動不足かも。お店が駅から近くてよかった。
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