【完】冷たい彼との罰ゲーム

開始





─聖side



「ううっ……」

一瞬、ブルブルっと身体が震えた。


妙に寒気がした。


それにしても、なにアイツ。

相原、日夏?とかいうヤツ。


毎日毎日、懲りずに好きと言ってくる。


……正直ウザい。


どれだけ、冷たくしても、なんで飽きねーんだよ。



はあ……。


つか、よりによって

なんでアイツと罰ゲーム食らったんだよ。


こうなるくらいなら、あの鬼ごっこ、逃げ回っとけばよかった……。


あんなの普段ならもちろん参加しない。


だけど、クラスの男やら女やらが、無理やり寒い外に連れ出した。


面倒クセェ……。


鬼ごっことか、今時高校生がしねーだろ。

つか、マジ寒いし、俺は誰にも見つかんないようにグラウンドから逃げた。


誰にもバレないように、1人で音楽を聞いて座っていた。


すると、こういう結果だ。


『おい、猪原。お前どこ逃げてたんだよ。ま、おかげでお前は1番に捕まった“相原”と罰ゲームな』


……は?


罰ゲームなんて聞いてねーよ。


と、思いその罰ゲームとやらを、いかにも仕切ってそうな男が嬉しそうに話だした。


聞いた俺は、マジありえねえって思った。



よりによって、あの“相原”と……?


相原を見れば、スッゲー嬉しそうな顔をして、隣にいる女に話している。



はあ………。


だから、俺は

『……俺、罰ゲームとかいうの、やんねーから』


そう言ったのに、あの隣にいた女が俺にケンカ売ってきたみたいなもんだろ。


考えただけで、ムカつく……。




< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop