居場所をください。
気づいた優しさ。
それからというもの、毎日レッスン、レッスンで
学校にも行けない日が続いた。
「あー、今年の夏は忙しいまま終わった…。」
「美鈴、笑顔。」
朝から嘆く私に長曽我部さんが言った。
「……………長曽我部さんは今日は遅いね。」
「まーな。
美鈴は今日夕方まで暇だろ。
学校行くのか?」
「うん、行くよー。
久しぶりにね。」
「学校終わったら打ち合わせだからな。」
「はいはーい。」
「はい、弁当。」
「え、お弁当まで作ってくれたの?
ありがとうございます。」
「なんだよ、気持ち悪いな。」
「……………気持ち悪いって…。」
「俺もうすぐ出るけど
学校まで送ってくか?」
「うん、お願いしまーす。」