居場所をください。

亜樹side





ガチャン


「あれ、亜樹じゃん。」


「亜樹がサボりなんて珍しいな。」


俺は真っ直ぐ家に帰る気にはなれず

いつもの倉庫に来た。


ここには岳と悠斗。

それに……………


「亜樹ー!

美鈴ちゃんの熱愛報道、

あれ相手お前だろ!!」


ここにもいた、うるせー美鈴ファン。


「颯太うるせーよ。

だったらなんなんだよ。」


「いつの間に美鈴ちゃんGETしてんだよ!」


「別に付き合ってねーよ。」


「じゃあなんでお前は美鈴ちゃんに抱きつかれたり

マンションまでいってんだ!」


「いとこ。」


「……………は?」


「俺、あいつの血縁者。

別におかしいことじゃねーだろ。」


「……………なるほどな。」


騒いでた颯太は黙り、岳が言った。


「で、亜樹は学校いかねーの?」


「今日はいいわ。

なんか疲れそうだし。」


「それにしても亜樹と美鈴がねー。

ぜんっぜん似てねーな。」


悠斗はなぜか楽しそうだし。


「いとこなんだから似てなくて当たり前だろ。」


「いや、なんかそれ系統の顔とかあるじゃん。

美鈴は目でかいのに亜樹は鋭いし?

まぁ二人とも綺麗系ではあるけど。」


まぁあいつ母親似らしいしな。

本当は父方のいとこな俺らは

似てなくて当然だろ。


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