居場所をください。

亜樹side




「よう。」


俺は美鈴を家まで送ったあと

またタクシーに乗り颯太んちに戻ってきた。


「ずいぶんとおせーな。」


朔也が聞いてきた。


「俺んち行ってたから。

俺の部屋で勝手に寝て、

俺んちで飯とケーキ食って帰ってっただけ。」


「ふーん。」


「つーか華は?」


「帰った。颯太にビビって。」


「なのに悠斗はいるのかよ。」


「まーもう遅いしな。」


とか言いながらいつも遅くまで

華んちにいるんだろ。

クリスマスのくせにここに残るのかよ。


「そういや美鈴が颯太と悠斗に謝っといてだと。」


「なんで?美鈴ちゃん悪くないじゃん。」


「それは本人に聞けよ。」


俺は知るか。


「はぁぁ、俺美鈴ちゃんにプレゼントあったのに。」


「プレゼント?」


「またピアスだけど。

俺があげたピアスのために開けてくれたみたいだし。」


「渡しに行けば?

事務所前で待ってりゃ会えるだろ。」


「つーか普通に会う約束すりゃいいじゃん。

連絡先知ってんだろ?」


「そうだった!

俺美鈴ちゃんの連絡先知ってるんだった!」


アホか。


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