居場所をください。

貴也side



***


「美鈴、いい顔してるだろ。」


「……そうだな。

こんな幸せそうな顔

初めて見たかもな。」


「はは、貴也には見せない顔か。

残念だな。」


「うるせーよ。」


"私は今年もまたひとつ

進化をしていきます。

いつまでも同じ場所にはいられない。


そして時代も、日々進化を続けています。


だけど、そんな進化を続けていく中

今年もまた、見慣れたいつものメンバーがいて

ハルやたっつんがわいわいして

ユリ姉が怒ってて

それを、佐藤さんと長曽我部さんが

優しく見守っている。

……そんな当たり前の光景が

私の前にまた繰り広げられている。


進化していくもの

衰退していくもの

どちらも多くあると思うけれど


変わらないものが

ここには確かに存在してる。


この安心感が

私はとっても好きです。"


「貴也、ハヤシライスな。」


「あぁ、サンキュ。」


「貴也いっつもそれだな。

ほんっと、いつまでたってもかわんねーよな。」


「そんな安定感が

お前も好きだろ。」


「なにそれ、美鈴の真似?」


「うるせーよ。」



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