居場所をください。

美鈴side




「ねぇ、美鈴ちゃんの恋人って誰?」


「え、いきなりそこですか?」


「最初長曽我部さんかなーと思ったけどね。

長曽我部さん、美鈴ちゃんには特別だし

美鈴ちゃんも長曽我部さんには特別みたいだし

普通に抱きついたりもしてるしね?

でも貴也くんとも怪しいしってかんじで。」


おぉ…なんとも鋭い。


「少なくとも長曽我部さんじゃないです。

特別にはかわりないんですけどね。

あの人は私にたくさんの物をくれたので。

長曽我部さんは親より、恋人より、友達より

誰よりも大切な人です。」


長曽我部さんがいなければ

私にはなにもなかった。


ここにいることも、親を見つけることも

貴也を好きになることも……………。


今こうして笑っていられるのは全部

長曽我部さんのおかげなんだ。


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