未来が見えない『Previously invisible』
琴音は、その男性の顔を見たとたん
身体中が、震えだし
その場に、座り込んだ。

「ママっ!ママっ!
パパ~っ、ママが。」
と、弦は、樹を呼んだ。

樹は、弦の声を聞き付けて
慌てて、かけより
琴音の状態が、尋常でないのに
気づいた。

樹は、ゆっくり近づいて
「琴音、俺だ。
わかるか?大丈夫だ。」
と、言って抱き締めるが

中々、震えは、止まらなくて
琴音は、俺の腕の中で、緊張からか
意識をなくした。

男性恐怖症も老婦人にも
少しずつ、よくなっていたのに。
なぜ?

蓮と月紫が、心配してきた。
他は、子供達を見ていたりして。

月紫が‥‥‥
「‥‥‥‥おとう‥‥さん?」
蓮も、
「秋山?」
と、言った。

こいつが、琴音の前の旦那か?
俺は、蓮に
「蓮、月紫を頼む。
琴音を病院に運ぶ。
後は、頼んで良いか。」
と、言い。

「月紫っ‥‥月紫!
お前のパパは、どこだ?」
と、樹。

月紫は、えっ、という顔をして
俺を指さした。
「そうだ、俺だ。
月紫、良いか?過去に捕らわれるな。
お前は、琴音と俺の子だ。
良いな!」
と、言うと

月紫は、
「うん、パパ、大丈夫。」
と、言った。

樹は、弦に
「弦、ありがとう。
ママを守ってくれて
ママを病院に連れて行ってくるから
蓮おじさんと、後で来れるな?」
と、言うと
「うん、大丈夫。
ママ、大丈夫?」
「ああ、ママは、大丈夫だ。」
と、言って、琴音を抱き上げて
渡瀬に連絡して、病院に向かった。
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