月紫が、泉先生のお宅に
尋ねて来た日から
さらに、ひと月たった。


朝、先生は、
「行くのか?琴音。」

「はい、先生。
本当にありがとうございました。
先生、また来ても?」
「いつでも、待ってる。
だが、ピアノの練習は、
サボるなよ。」
と、言ってくれた。

私は、先生に抱きついて
しばらく、泣いた。

先生は、
「本当に、よく泣くな
琴音は。
琴音、頑張れ。
いつまでも、過去に囚われるな。」
と、言ってくれた。



私は、先生に再度
お礼を言って
空港に向かった。