御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中

人生最大級のえええええ！

「じゃ～～ね～～。気を付けてね」

友香が手を大きく振る。

「そういう友香も～」
お酒に少し酔った私は気持ちも大きく、声も大きくなっていたが

友香もそれに負けじと顔をにやつかせながら

「へへへ～～大丈夫、アキちゃん（彼）が迎えにきてくれるし～～」
と大声をだした。

あれだけ愚痴っていても結局ラブラブじゃんか・・・・

悔しいよりもうらやましい。

そして視線を直美に向けると

直美は早々にタクシーを捕まえていた。

同じ路線だから一緒に帰ろうと思ったが直美はスマホの画面を私に向け

「課長今仕事終わったから会おうって・・・・」

こっちもなんだかんだと言いながら一応ラブラブじゃんか・・・・

結局ぼっちは帰る時もぼっちなんだよね。

わかっちゃいるけど・・・・この格差がね～

冬の寒さを助長しているようで悲しいよ。

こういう時はささっさと帰って温かいお風呂にでも浸かって・・・なんて

考えていたその時だった。


「藤原さん」


後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。

男の人の声だけど誰？恐る恐るふりかえると

な・な・なんと鈴城君がいたのだ。
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