窓の外には、綺麗な水色の秋空が広がる。

そんな、ある10月の朝。私は二階建てのアパートの二階角部屋……自宅である1DKの一室で、鏡の前に立ち黒いジャケットの襟をピッと正した。



ジャケットはもちろん中に着た白いインナーもシワひとつなく、黒いスカートは膝丈でフォーマル感を出して……。

黒い髪は今日は毛先だけを巻いて、ヘアゴムで束ねる。



「……よし、」



社長秘書として勤務をして、一週間。

正式に秘書課に異動となった私は、ここ数日朝は鏡とこうしてにらめっこをする日々だ。



前までは、どうせ一日オフィスにいるだけだしと正直ジャケットのシワも少しなら気にしなかったし、髪型もそのままだったり束ねただけだったりと、所々で手を抜いていた。

けれど、社長秘書となれば外出も多いし取引先の重役と会う機会も多い。



『あんなだらしない秘書を連れている社長は変な奴』と噂をされるのは全く構わないけれど、それで会社の評価を落とされるのは困る。

そんな思いで、こうして精一杯身なりに気を使う毎日だ。



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