ヤンデレ~禁断恋愛~
おまけーもう一人の彼女ー
私が付き合い始めた頃 のお話

「総悟!やっほー!」
「なんで…ここに…」
「沖田さん…誰?」
派手な格好の茶髪さんは、馴れ馴れしく沖田さんの肩を触る。
「いや、あの誰ですか?」
イラッとしたので言ってみると、彼女はキョトンとして、
「片想い中だけど、総悟の彼女だよっ★」
「なに勝手なことをっーーー!」
沖田さんの顔色が変わる。彼女は笑いながら照れ隠ししてんの?と問いかける。
沖田さんはふっとこちらを見た。
「○○…!違うでさァ…」
私のほうに手を伸ばす。でもなんだか、いつも優しいあの手が汚く見えてしまった。きっといつも、彼女とじゃれあって…
「最低です!来ないで下さいっ…!」
私は無我夢中で走った。
大嫌いだ。沖田さんなんて。

「男の人は最低なのよ」

本当にその通りよ、お母さん。きっと私のお父さんもこうして他の人のところにいってしまったんだ。
2回目の彼氏なのに…なんで…なんで…
私の男の見る目がないの…?
不意に振り返った。後ろを振り返っても彼の姿はない。
追いかけてこないんだ。
彼女と今頃、「邪魔者が消えたなァ」なんてお話ししてるのかな。

「○○!話をしよう…!」
沖田さんだ…追いかけて…くれた…
ダッシュしてきたのか、息が切れている。私はいたずらでいきなり足を止める。
「紹介してくださってありがとうございます。新しい彼女さんを。もう話は聞きたくないです。…顔も見たくないです。」
「○○…は俺のこと嫌いになったでさァ…?」
沈黙の後静かに私は口を開いた。
「…浮気する人、キライです。」
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