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絶好のドライブ日和。

真由美がカーテンを開けると、窓の外には、まさにそう表現するにふさわしい晴天が、広がっていた。

雲一つない透明感のある青色の空は、どこまでも突き抜けるようで、その限界を推し量ることなどできそうにない。

いつまでものんびりと眺めていられそうな気持ちのよい景色だ。

しかし、空模様の確認もそこそこに、真由美には確認しなければならない重要事項があった。

それはずばり――服装だ。


「ううーん……」


空気を含む柔らかい素材の白ブラウスに、裾にレースがあしらわれた膝丈のスカート。

それらを着用した真由美は、自分の部屋にある全身鏡の前で、低いうなり声を上げていた。

昨日のうちにさんざん悩んで選んでおいた組み合わせなのだが、今朝着てみると、やっぱりどうも似合っていない気がしてならない。

果たしてこの組み合わせは世間一般的におかしくないだろうか。というか、自分に似合う服などこの世に存在するのだろうか。

見れば見るほど、鏡の中の自分は面白おかしいような気がして、自信がなくなってきてしまう。

週末の土曜。すがすがしい晴天である本日。真由美はこれから、重大な外出を控えている。

一人ではない。家族と、でもない。

……神崎と、二人で、だ。


「はあ……」


神崎、という名前を頭に浮かべただけで、心拍数は簡単に上昇し、真由美は息をふるわせたため息を落とす。