雪国ラプソディー

ーーーバシュッ


トンネルから出て一変、今度は白が眩しい。暗いところから明るいところに行くと目が慣れるまで時間がかかる。
私は思わず目を瞑った。


そろそろ大丈夫かな。


ゆっくり目を開けてみる。
あれ?まだ眩しいみたい。おかしいな。
そう思って窓の方へゆっくり顔を向けたけれど。


ーーーえ?!


思わずガバッと起き上がって窓に引っ付いた。

この眩しさはトンネルから出たから、じゃない。


「……これが、雪国」


車窓から見えたのは、吹雪で何も見えない状態の、ただの真っ白でした。

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