部活内恋愛‐部恋。‐



『…おう。
 とりあえず方向、
 教えろって。』



気付けば
公園の出入り口に二人で
突っ立ってたままだった。



「あっ、そうだね!
 方向はこっち!」


私が歩き始める。

北山くんは
『はいはい』と返事して
横に並んで歩く。



「健ちゃんは
 前に送ってくれたから
 あたしんちを
 知ってるんだけど、
 健ちゃんちから
 結構近いんだって。

 だから北山くんちにも
 近いのかもね!」


『そうかもなー。』



北山くんは
声のトーンが低いまま、
一言だけの返事。


うーん……
会話が続かないなあ;

遠回りさせちゃって
悪かったのかも。



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