白い月
友達と話していても、真琴に目がいく。
騒がしい教室を拒否するように
世界を拒絶するように
独り黙々と本を読む真琴に

真琴とは学校では、あまり話さない。
話してくれない
あくまで『近所の人』を突き通している。
前に一度聞いたことがある。

『俺が嫌い?それとも俺の友達嫌い?』

真琴は顔色ひとつ変えずに言った。

『基本的に人間は嫌いだけど、宏哉は嫌いじゃない』

それは喜んでいいのか
悲しべばいいのか

真剣に悩んだ
いや、まじで
< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop