あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~
彼の背中に近づきたい

家の外の外灯は、まだ消されてない。
リビングのカーテンの切れ目から、チラチラと明かりが漏れてているのが見える。
志賀くん、まだ起きてるのかな。


そっと鍵を開けて、家の中に入る。
しんとした家の中を、静かに音を立てずに歩く。


リビングのドア越しに、音を低くしたテレビの画像がチラチラして見える。

そっと扉を開けると、志賀くんは、リビングのソファで眠っていた。

そっと近づいて、志賀くんの横に座った。
「志賀くん?」
私は、彼の肩を軽く揺する。

「起きて…」

「ん…」
志賀くんの目がゆっくりと開いた。

寝顔だ…かわいい。思わずその厚ぼったい唇にキスしたくなる。

寝てるから、気づかないかな?
ぎりぎりまで近づく。

志賀くんの唇に、そっと指で触れてみる。
このくらいじゃ、起きないみたい…

もう少し、彼に近づいて厚ぼったい唇にそっとキスをする。


もう駄目。私は、彼の胸に抱きついた。
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