私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

志季の活動


「秋奈~!」

「あ、学校お疲れ!」

「お疲れじゃないっ!体育祭の準備とか言って帰してくれなかったんだぞ!」

「あはは、いいじゃん。学生っぽいし!」

 制服の上からジャージを羽織った男の子が泣きべそかいてお店に飛び込んできた。

 彼は紀仁(のりひと)ことノンタン。

 初めて会ったときはひっどい目つきでここで暴れてたのを夏が殴り飛ばしちゃって…。

 それ以来何となくこの辺を1人でうろうろしてたから手伝わせたんだ。

 ちなみに商店街で何となく面倒見はじめた家出少年第1号くん。

 1年学校行ってなかったから留年して、また1年生からやり直すんだって。

 意外にまじめさんだから、学校行事にちゃんと参加してるところがノンタンらしい。

「あぁ、ノンタンやっと来たのかよ!」

「うるせ!てめぇはさっさと帰りやがって!!」

 続いて入ってきたのはノンタンと同じ学校の大貴(だいき)こと…大貴は大貴だった。

 大貴もノンタンと同じ学校なんだよね。こちらも留年してて、4月から復帰。遅刻常習犯らしいけど、ちゃんと学校に行ってるんだって。

 でも、めんどくさがってすぐこっちに来ちゃう。

 ちなみに大貴は志季が出来てから夏に絞められた。
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