イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
■2nd STAGE■

逃れられない運命?



部長と会議室で話した後、オフィスに戻って、少しだけ残っていた仕事をこなした。すべて終わらせると、バッグの中に入れていたスマホをチェックする。

メッセージが一件、送信者は溝渕(みぞぶち)ふみか。その名前を見て、いつも以上に張っていた肩の力が抜けた。


ふみかは購買部にいる同期の子だ。大学時代から一緒で、親友と呼べる存在のひとり。

部署が離れてからまだ一週間しか経っていないけれど、これまで毎日一緒にいたから、寂しさはひとしおだ。

すぐにタップすると、“おつかれー☆ 営業部の一週間はどうだった?”と書かれている。


「今日一日でいろいろありすぎだよ、ふみか~……!」


なぜか半泣き状態になりつつ、話を聞いてもらおうと、今日これからの予定を聞いてみる。返事はすぐに来て、彼女もタイミング良く何も予定がないらしく、夕飯を食べることになった。

それだけで気分は上昇する。明日は土曜で事務の私達は休みだし、思う存分話しちゃおう。


まだ戻らない部長のデスクをちらりと一瞥してから、支度を整えてオフィスを出る。階段を下りると、ちょうど購買部から、キャラメル色のふんわりボブの髪を揺らす女性が出てきた。


「ふみか!」

「あ、一葉~! お疲れ」


大きく手を振るふみかは、童顔で仕草も可愛らしい。今日も元気な彼女に、私は笑顔で駆け寄った。

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