沈黙の境界線
計画



***********




それでも恭吾への想いは日々、募るばかりだった。



彼が弱く見えるたびに。


彼が私にふれるたびに。


彼の瞳が私を映し出すそのたびに・・・



孤独で可哀想な彼への哀しいどうじょうなんかじゃない。






彼との時間が積もるたびに

募る想い

確かに感じる胸の高鳴りは


淡い恋心だった。



そして、彼があの話を私に持ちかけてきたのは


出会って5カ月目が過ぎようとした頃。




その頃の私達はまるで恋人のように

時間の許される限り会っていた。




それほどまでに、二人の距離が近付いたのは彼が夏休みと言う長い時間を、私に会うために費やしてくれたからだ。



< 44 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop