ダメ男に拾われたダメ女
第1章
高校2年生(のはずだったが中退済み)の
ダメ女 16歳

本名は岩木美弥 いわき みや
源氏名はユリア

16歳で源氏名?
ええ、そうです。

タイトル通り、ダメ女ですから
学校も行かず、髪の毛明るくして、ピアス開けて、いわゆる違法風俗店で毎日稼いでます。

ニセセーラー服とか、コスプレショップで売ってるようなニセ制服を着て、お客さんのカラダのお相手をするお店。

若い子目当てで来店する男の人ばっかりだから、若ければ若いほど指名も入るし、ちやほやされるし、お金ももらえる。

本番行為は禁止。
まあでも、そんなルール守ってる人のが少ないよ。
ここに来る子たちはココロとカラダをどれだけ犠牲にしても苦にならないような、ちょっと世間離れした子が多いからね。

お客さんと対面してすぐ言われるのは
「本当に16歳?かわいいねぇ、どこまでやれる?今まで何人とやったの?」

結局お客さんが聞きたいのは、ヤレるか、ヤレないか。

この質問の答えは、正直お客さんの見た目で変えてる(笑)
かっこいい人なら指を3本立てて、最後までいいよって微笑む。

指を3本立てるのは、3万円、という意味。
おっさんは女子高生とヤレるなら、3万ぐらいすぐ出してくる。

ちょっと生理的に受け付けない…って人には、
体調悪いんだ、ごめんねって悲しそうな顔しておけば店の外でメシぐらいおごってくれる(笑)

今まで何人とやったか?
それは1人と答えるか、もしくは
「ここのお店きてから、お兄さんが初めてだよ」って言っとけばイイ。

やったことないですって言うのは、さすがに嘘だとバレる(笑)
だってどう考えてもそんな純粋な子が働くようなお店ではないでしょ(笑)

そんなお店で働くようになったきっかけは、
自分の価値がわからなくなったから。

元々々彼からは、サイフだと思われてたし、
元々彼はバイクで事故って勝手に死ぬし、
元彼は暴力振るうし、挙げ句の果てには先輩と手を組まれてレイプされるし(笑)

レイプされたときは、
もうほんとに体が震えるし、声も出なかった。
知らない人にヤリ捨てされる方がまだよかった。
その場に元彼の姿を見つけたとき、あぁ私を売ったんだ。と理解して、何もかもどうでもよくなった。
元彼が裏で手を回して、「あいつなら何してもいいですよ」って言っていたことが後からわかったけど、すでにどうでもよかった。
怒ることもしなかった。

悲惨すぎ、男運なさすぎ、ってツレには笑われた。自分もつられて笑っていたけど、本心は

「これから先、誰がこんなレイプされた汚いカラダの女を愛してくれるの?」

これだけだった。

もうすでに汚いんだから、
もうすでに知らない人に汚されたんだから、
カラダを使って稼ぐことに抵抗なんてさらさらなかった。

普通にバイトするより何倍ものお金が稼げる。

楽で仕方がなかった。

財布の中にお札が増えていくたび、
その分ココロが削られていくことにまだ気づいていなかった。

違う。気づいていないふりをしていただけなのかもしれない。



< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop